模試が終わると、点数や順位ばかりに目が行きがちですが、第4回はまだ結果にこだわるのは早い。大切なのは「次にどうつなげるか」です。
各教科のポイントを、少し丁寧に見ていきましょう。
数学やや多めです。
数学
大問1は、ほとんどの生徒が満点を狙える内容でした。つまり、ここを落としたということは「緊張」や「焦り」など、試験慣れの部分に課題があるということ。まずは丁寧な計算と落ち着いた見直しを意識したいですね。過去問などで大問1だけの実戦練習を。
大問2は、頭の中だけで考えていては解けなかったでしょう。「頭では分かっているのに手が動かない」そんな子は、実際に紙に書いて考える癖をつけましょう。樹形図などを実際に書く、ということもこれの一環です。
大問3はダイヤグラム。今までの演習量がモノを言います。(3)で落とした子は演習量がまだ不足しています。関数は演習量に比例して伸びるので、最優先で克服しましょう。
大問4の連立方程式や大問5の作図問題は、そろそろ完成を迎えてほしい単元です。今回の連立方程式はやや難しめでしたし、それにより計算ミスをした子も多かったのではと予想しています。ケアレスミスをなくすためには、普段から焦らず計算する習慣をつけること。計算はスピード以上に正確さが大切。
上位層が得点を分けたのは大問6と7。平面図形と空間図形です。出題者は「ここで差がつく」と分かって問題を作っていますね。超上位層(偏差値75以上)を目指すなら(3)も解きたいですね。塾の子は、教室にある超高難易度テキストを繰り返し演習しましょう。難しいので一旦パスでもいいと思います。
塾の子は、夏休み配布したテキスト「ウイニングフィニッシュ」をきっちりと仕上げれば、6割以上は十分狙える難易度です。逆に60点未満だったら標準~やや難のレベルが仕上がっていない証拠です。塾の子はウイニングフィニッシュを完璧にするように。
まとめ
・大問1が満点でない子は計算特訓を
・頭で考えるだけでなく、紙に書く
・関数・連立・作図は大量演習で克服
・図形の(3)は難しいので飛ばしてもOK
・塾の子は「ウイニングフィニッシュ」などを
国語
総合模試や石川県公立高校入試の漢字・作文・古典は簡単(作文は時々難しい)なので、得点源にできていない子は急いで対策を。漢字の市販テキスト(漢検3級レベル)、塾の子にはプリントを出します。作文は大人が添削してください。教室では私が添削します。
現代文は説明文と詩で、物語文が出ませんでした。物語文が得意な子にはやや不利でしたね。
詩以外はいつも通りの構成でした。金沢市統一テストは作文が出ませんので、その点は気を付けてください。
理科
今回は、大問1〜4で計算問題がやや多めの構成でした(大問1に2問、大問2に1問、大問3に1問、大問4に3問)。理科の計算問題をしっかり演習してきたかが問われましたね。理科の点数が悪かった子は計算問題の演習を(塾の子にはプリントを配ります)。
また、理科は解き方を「覚える」だけでは解けないことが多いです。ちゃんと「説明できる」ようにしておかないと、今回の模試も解けなかったのでは?説明できない問題は、学校の先生などにすぐ質問することです。
計算問題が多かった以外は例年通りの内容だと思います。解けなかった大問の単元を徹底復習お願いします。塾の子は「オリテキ」「ウイニングフィニッシュ」を。
英語
今回の英語は、会話文・資料読解長文の構成。いつも通りですね。単語の意味がほとんど補足されていたため、語彙力よりも読解力と作文力を問う内容でした。ゆえに、「今回の模試、いつもより解けた」という子は語彙力が弱い可能性も。逆に読解力や作文力が高いという証明でもありますが、語彙対策は最優先でお願いします。
長文が読めなかった子は、語彙以外にも毎日1長文の演習を。市販の問題集でもいいですし、塾の子は入試の過去問も印刷して配りますので、遠慮なく言ってください。
社会
公民で未習範囲が出たようですね。ただ、もう金沢市統一テストを意識して学習していると思いますので、塾の子はこの点に問題なかったはずです。公民は予習しておきましょう。
歴史・地理は定番の問題が中心でした。特に石川県公立高校入試の大問2は歴史テーマ史が出題され、「歴史の流れを理解しているか」が問われます。時代ごとで学習するのではなく、「政治の流れだけ」「外交の流れだけ」「文化の流れだけ」「農業の流れだけ」など時代を超えて学習することも重要です。
今の時期は、まだインプット中心の生徒が多いですが、記述対策など、これからは覚えたことを書く練習も重要です。社会が苦手な子はインプットで年内は基礎固め。仕上がってきた子は記述対策を始めましょう。教室にも記述対策問題集を置いておきます。
模試は「終わってから」が本番
入試までまだ5ヶ月あります。結果に一喜一憂してはいけません。間違えたところを潰すことが今一番大切です。
例えば、結果が60点だったとしても、フォーカスするのは40点の部分。伸びしろ?そんな甘っちょろい言葉ではいけませんよ。40点分の間違いをぶっ潰す覚悟で復習しましょうね。執念が大切なのです。
逆に80点以上取れていて喜んでいる子は危険信号。20点分の間違いをぶっ潰すという執念ですよ。この執念がないと、最後の最後で逆転されます。
模試を「終わらせる」だけでなく「次につなげる」とはこういうことです。まだ第4回。何一つ確定していないこの時期、間違いを潰す執念が受験生を大きく成長させます。今の時期のバツは喜びです。ウキウキでぶっ潰しに行きましょう。
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