金沢大学附属中学の受験において、
筆記試験に次ぐ大きな山場が「面接」です。
「うちの子、人前で緊張してしまうから心配・・・」
「何をどう準備させればいいの?」
そう不安を抱く保護者の方は多いのではないでしょうか。
附属中学の面接は決して
「知識」を問う試験ではありません。
むしろ、子どもが持つ日常的な考え方、表現力、
そして人柄を知ろうとするものです。
だからこそ、形式的な答えよりも
「自分の言葉で伝えられるか」が評価の分かれ目です。
面接の基本的な流れ
金大附属中学の面接は「個人面接」。
親子面接はありません。
1人あたり10分前後。
面接官の先生が2〜3名つき、受験生と直接やりとりをします。
質問の多くは、学校生活や日常習慣、
身近な社会問題への意識を確認するものです。
過去に出題された具体的な質問例
際の質問例を見ると、金大附属中学の面接が
「人となり」と「考える力」を重視していることがよく分かります。
★生活習慣を問う質問
「何時に寝ましたか」
「朝ごはんは何を食べましたか」
→ 規則正しい生活をしているか、緊張の中で落ち着いて答えられるかを見ています。
★社会やニュースに関する質問
「今注目しているニュースは何ですか」
「もしあなたが報道する立場だったら、地域の魅力や課題をどう伝えますか」
→ 自分の住む地域や社会に興味関心を持っているか、考えをまとめて話せるかがポイントです。
★価値観を掘り下げる質問
「好きな食べ物は何ですか?」
「それを嫌いな人にどう魅力を伝えますか」
→ 単に好き嫌いを言うだけではなく、「相手の立場を想像して説明できるか」が試されます。
★身近な環境や社会的テーマを扱う質問
「町に大型ショッピングセンターや自然があった場合、良い点と問題点を説明してください」
→ 一つの事柄を多面的にとらえる力、バランスのある考え方を評価します。
想像力を問う質問
「なんでも魔法が使えるとしたら、どんな魔法を使いますか。その理由も」
→ 自分の夢や願望を自由に語れるか、独創性や発想力を見る質問です。
どんな準備をすべきか?
これらの質問を見れば分かる通り、
正解・不正解はありません。
大切なのは、自分の考えを相手に伝える練習です。
★家庭でできる練習
・毎日の生活の中で「なぜ?」と問いかける習慣を持つ
・ニュースや地域の話題について親子で意見交換をする
・食卓で「今日は何が一番楽しかった?なぜそう思ったの?」と自然に会話を重ねる
★実践練習
・鏡の前で話して表情をチェック
・家族が面接官役になり、質問を投げかける
・答えに詰まっても「考えてから話す」練習をする
★注意点
・暗記した答えをそのまま話そうとしないこと
・短すぎる答えで終わらせず、理由を一言添えること
・緊張しても笑顔を心がけること
金大附属中学入試の面接官は、子どもの「何」を見ているのか
金大附属中学の面接は、
子どもらしさと考える力のバランスを大切にしています。
極端に大人びた答えや、
親が用意した原稿をそのまま覚えただけの答えは、
かえって不自然に聞こえてしまいます。
逆に、子どもっぽい感じ、例えば
「朝ごはんはパンです。バターを塗るのが好きなんです。」
といった畏まっていない表現でも、
しっかりと自分の言葉で伝えられれば好印象につながります。
まとめ
金大附属中学の面接は、知識ではなく考える力と表現力を見る場です。
生活習慣から社会への関心、
そして自分なりの価値観や発想まで、
幅広い質問がされますが、
どれも「自分の言葉で語れるか」が決め手となります。
ご家庭でできる一番の準備は、
日常の会話の中で「なぜ?」を掘り下げ、
考えを言葉にする習慣をつけること。
親が答えを与えるのではなく、
子ども自身の言葉を引き出すサポートをしてあげてください。
面接は決して恐れるものではありません。
むしろ、子どもが自分の成長や考えを
表現できる貴重な舞台です。
その準備を積み重ねることこそが、
金大附属中学合格への大きな一歩となるでしょう。
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