【令和7年度】石川県公立高校入試 平均点と得点分布から分析

泉丘高校受験

令和7年度の平均点と考察

※( )内の数値は令和6年度のものです

国語 54.7点(67.2点)
社会 46.3点(41.1点)
数学 46.9点(51.1点)
理科 47.4点(52.0点)
英語 51.6点(48.0点)
合計 247点(259点)

去年と比べると、合計で10点以上も下がりました。が、これは「今年度の受験生はレベルが低かった」ということではありません。下の表にも示しますが、過去5年間の平均点と今年の平均点は同じくらいです。


過去15年分の平均点一覧と考察

過去5年間分の平均点と令和7年度の平均点がほぼ同じであることは前述した通り。一昨年の令和5年度(2023年)と同じ点数でもあり、さかのぼって平成23年度(2011年)とも同じでした。平成23年度は表の通り、前年度から50点近くも平均点が下がったという凄まじい年でした。

過去5年分の平均点、そして10年分、15年分と見てみると、近年の入試難化が分かるかと思います。表にはありませんが1990年代の平均点は概ね300点前後でした(下にも書きますが、300点を超えた年も何度かありました)。これが21世紀に入り285点前後、そして2011年度以降はは240~260点前後と平均点は推移してきました。

「泉丘高校に入るなら450点、最低でも430点は必要」と言う保護者の方もいますが、おそらくは自身が受験生だった1990年代の平均点を元にして考えているのだと思います。平均点の推移から分かる通り、現代では間違った情報です。下にも書きますが、今年度の450点以上は0.1%しかいません。

しかし、一時は簡単になった年もあったのです。1999年度の平均点は325点、2000年度の平均点は310点だったそうです。驚きの300点越えです。四半世紀を経て、なぜ70~80点も低くなったのか。その理由は記述問題の増加なのは明らかです。国語の記述問題も文字数が増加し、今年度は80文字記述が2問と60文字記述が1問出ました。理社も得点の3割ほどが記述問題になり、単純な暗記科目ではなくなりました。この変化が難易度の上昇の原因です。


令和7年度の5教科合計得点分布比率と各高校ボーダーライン

※( )内の数値は累積値です

450~500点 0.1(0.1
400~449点 3.1(3.2
350~399点 12.4(15.6
300~349点 17.5(33.1
250~299点 16.7(49.8
200~249点 17.0(66.8
150~199点 15.9(82.7
100~149点 11.2(93.9
50~99点   5.5(99.4
0~49点   0.6(100

泉丘高校理数科
80%合格:420点
50%合格:400点

泉丘高校普通科
80%合格:380点
50%合格:360点

二水高校
80%合格:340点
50%合格:320点

桜丘高校
80%合格:330点
50%合格:310点

錦丘高校
80%合格:300点
50%合格:280点

金沢西高校
80%合格:270点
50%合格:250点

野々市明倫高校
80%合格:250点
50%合格:220点


過去10年以上分の得点分布比率表と考察

450点越えは、多くても0.1%しかいません。400点超えも、昨年度の2024年以外はすべて5%未満です。上の「過去15年分の平均点」の表のところでも書きましたが、2010年度以降は難易度が爆発的に上がってきています。その結果、泉丘合格生と言えども簡単に400点を取れないほどになりました。

泉丘高校なら380点以上、二水高校なら2024年と2019年を除けば350点以上取れれば合格ほぼ間違いなしです。逆に、2022年や2020年のように350点でも泉丘高校に合格できるような年度もありますが、稀です。380点は常にほしいです。

そして、各学校の実力テストは入試に似せて作られているので、実力テストにおいて泉丘志望の子は380点以上を、二水志望の子は350点以上をコンスタントに取ることが大事です。各学校、生徒の学力層が異なるので、校内平均点から志望校判定を考察するより、点数から考察するほうがいいでしょう。

最後に、上の比率表記。小数第2位以下は切り捨てているそうです。実際、2019年の450点は0.0%となっていますが、泉丘高校合格者に450点を超えた子が1人いました。なぜそんなことを知っているかと言えば、その子は私の生徒だったからです。確か456点だったかな?なので、切り捨てられている説はおそらく正しいと思います。無用なお話かもしれませんが・・・

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