国語指導において、よく言われること。
「国語の読解力を上げるには読書が一番」
これを言う先生はプロではない、というお話は誰もが知るほど有名です。
10冊20冊読んだどころで上がりませんし。
かつ、読書と言えば小説が主でしょうから、論説・説明文は放置になります。
読書は国語読解力向上にほぼ意味がない、と改めて書く必要がないほど皆さんご存知ですよね。
ところで。
ONE進学塾には国語の天才がいます。
この子、読書は好きか?
好きそうですが、本の虫というほどではないと思います。
一方、百人一首や、教室にある「地理・歴史カルタ」が好きです。
教室に来たら、合言葉は「地理カルタしませんか?」です。
あとはポテチが好きです。
さて、ここからが本題。
この子は時間の使い方が超絶上手いのです。
習い事など本当に忙しい子です。
その隙間を縫って、教室に来ています。
限られた時間だけ教室に来て、ぐわっと集中して演習し、帰る。
そして次の習い事に旅立つ。
その習い事が終わったら教室に来ることもある。
合理的な考え方の持ち主とも言えます。
これが国語読解にどう活かされるのか。
合理的だから、余計なことを考えないのです。
「登場人物の気持ちは?」「この文章を書いた筆者の思いは?」
そういう「文章の裏側」まで考えないのです。
つまり「文章にこう書いてあるから答えはこう」と考えています。
答えまで最短距離で辿り着くのです。
逆に読書量が豊富な子は、色々と想像してしまいます。
そしてその想像が時として(いつも?)間違えている。
読書は想像力を育みますが、読解力はあまり関係ありません。
そしてこの想像力というのが、よく読解の邪魔をします。
「いつも本を読んでいるのに国語の点数がよくない」という子、会ったことありませんか?
想像力が読解力を邪魔しているタイプです。
読書で国語力をあげるなら、最短でも5年単位で考えてください。
中2の子が今から読書で国語力をあげるなら、大学受験に間に合うかもしれません。
10歳くらいから読書好きになった子は、高校受験に間に合うかもしれません。
幼稚園の頃から読書が好きな子は、中学受験に間に合うでしょう。
長い長い歳月が必要です。
では、どのようにして合理的思考が身につくのか。
それはもう、私の読解ルールを聞いてくれ、としか言えません。
実際、読解のルールを使えば、今年の公立高校入試国語の説明文(大問3)は3分の1ほど真剣に読み、他は流し読みでも答えだけなら導き出せます。
読解のルールを何度も練習してください。
大学入試の共通テストレベルなら通用します。
以上、X(旧Twitter)で受けた質問への回答でした。
なんか国語の質問が多いのと、先日の国語入試分析ブログも3000PV超えたりと、なぜか国語指導を求められる数学塾の塾長です。
でも、指導すればするほど国語は理系科目だと感じます。
将棋のように戦略を立て、答えに向かって論理展開していく感じです。
ということで、定期テスト国語対策についてはまた機会があれば。
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